平井 新一

2017年11月1日1 分

洗車有料化でお客様との確かな絆づくりを。

 近年、メンテナンスパックの来店客に有料で洗車を販売するカーディーラーが増えています。そんなカーディーラーのサービス部長に話を聞くと、「洗車は集客商品。洗車で利益は出ないが、洗車を習慣化して、他店への流出を防ぐだけでも十分価値がある」とのこと。また、来店頻度の増加によって生まれるスタッフのコミュニケーション力のアップと、お客様との信頼関係の強化も、有料洗車の狙いなのだとか。

 ネット通販を使えば、クリックひとつで何でも買うことができてしまう今。リアルな店舗に求められるのは品揃えや値引きではなく、楽しさや面白さ、利便性や快適性などの体験的なベネフィットになりつつあります。そんな時代の販売戦略に「有料洗車」がフィットしたと言えそうです。

点検のついでに洗車もできて、待っている間にネイルケアやマッサージを受けられたり、ゴルフの練習や料理を習ったりできるようなお店がどんどん増えて行くのかもしれません。“車のお店とはこういうものだ”という常識にとらわれず、お客様が笑顔で喜んでいる姿をイメージし、自由に実践できるお店が生き残ることができるのではないでしょうか。

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